70 :1 ◆Vlj2yBiNCk :2006/03/22(水) 18:55:02.65 ID:E5cjh78o0
『第四話 ジョルジュの場合 (9月28日)』


・・・あの時俺は少し油断していた。
初めて生存者が見つかったからだ。
・・・別にショボンが悪いわけではない。ただ単に俺が油断をしてしまったのが悪いのだ。
・・・俺が油断をしたおかげで荒巻が死んでしまった・・・
俺が油断してしまったのもこの街ににあんな化け物がいたのも荒巻が死んだのも全て事実だ。それだけに俺の心は痛んだ・・・
俺が荒巻を殺してしまった・・・
直接ではなくとも間接的に殺してしまえば同じだ。
悔やんでも悔やみきれない・・・


73 :1 ◆Vlj2yBiNCk :2006/03/22(水) 18:57:33.73 ID:E5cjh78o0
ショボンと別れた時俺は、所詮この街にはゾンビ以外化け物はいないんだと思っていた。
だからショボンを先にビルに行かせた。そうすることでショボンを死なせないようにするからだ。
幾ら警官と言っても、あの優男では少々ゾンビと戦うのには無理があったからだ。
( ,' 3 )・・・まったく、数が多いな・・・嫌になるぜ!
(;゚∀゚) そう愚痴るな。・・・とりあえずある程度威嚇した後に引き上げるぞ!
( ,' 3 ) あぁ!ジョルジュ、死ぬなよ!
(;゚∀゚) 大丈夫さ。それよりあいつは大丈夫だろうか・・・?
( ,' 3 )人のことより自分のこと!来たぞ!


77 :1 ◆Vlj2yBiNCk :2006/03/22(水) 19:01:36.02 ID:E5cjh78o0
そんな話をしながら俺はゾンビの波に自ら入ってきた。
ゾンビは所詮耐久力が高くても5,6発撃てば死ぬ。
幾戦の戦場を駆けめぐってきた俺はこのぐらいの窮地は生き残れる自信はあった。
・・・人は心意気が大切だと俺は思う。
勝てる戦いもやる気がなければ負ける。
逆に負けそうな戦いでもやる気さえあれば勝てるかも知れない。
だから俺はどんな戦いでも勝てると信じている。
そう思えば例えゾンビ、嫌悪魔と戦っても勝てる気がするのだ。
今回も俺は勝てると信じて俺はアサルトライフルを右手にゾンビ共と戦った。
数分してだいぶ疲れた頃、ゾンビの数は数えるほどに減っていた。


81 :1 ◆Vlj2yBiNCk :2006/03/22(水) 19:04:45.82 ID:E5cjh78o0
( ゚∀゚) 荒巻!そろそろ逃げるぞ!
( ,' 3 ) ああ!とりあえず近くにあった廃屋で落ち合おう!
そう言うと荒巻は銃を撃ち続けながら廃屋の方へと走っていった。
( ゚∀゚) ・・・ったく・・・まだゾンビ犬がいるんだぞ・・・!
俺は愚痴りながらゾンビ犬を蹴り倒した。
やっとの事でゾンビの大群を蹴散らし近くの廃屋へ行くと荒巻が疲れたような顔をして座っていた。
( ゚∀゚) まさかあんなにいるとな・・・
( ,' 3 ) 全くだ・・・ショボンを連れて行かなくて正解だったな・・・
( ゚∀゚) あぁ・・・おかげで弾がかなり減ったが・・・荒巻はどうだ?
( ,' 3 ) ショットが無くなって、アサルトもかなり減ったがまだ大丈夫だ・・・
( ゚∀゚) そうか・・・これ以上はやばいかもな・・・
( ,' 3 ) ・・・まだ大丈夫だろ?・・・ヘリの時間までは多少時間が必要だから消極的にだが生存者の詮索を続けよう。
( ゚∀゚) 分かった・・・はぁ・・・まったくしんどい任務だぜ・・・
( ,' 3 ) おいおい、ゲリラ戦はお得意のはずだろ?
笑いながら俺は言った。

82 :1 ◆Vlj2yBiNCk :2006/03/22(水) 19:06:40.22 ID:E5cjh78o0
( ゚∀゚) まぁな・・・だがゲリラとは根本的に違うぞ。敵が化け物だって事がな。ハハ・・・
こんな雑談を数分繰り返しながら体力の回復を待っていた俺達はある足音に気づいた。
( ゚∀゚) ・・・!?誰か来る!?足音からしてゾンビではないようだが・・・
( ,' 3 ) 人の物でも無いな・・・一体なんだ?
一応ゾンビの事の可能性もあるので俺達は銃を持っていつでも撃てるように構えた。
( ゚∀゚)( ,' 3 ) ・・・・・・・
しばらく緊張がはしる・・・
( ゚∀゚)( ,' 3 ) ・・・・・・
( ゚∀゚)( ,' 3 ) ・・・・・・
( ゚∀゚)( ,' 3 ) ・・・・・?
先ほどから構えているが反応がない。気のせいだったのだろうか?
( ,' 3 ) ・・・・・俺が見てくる。
荒巻がそう言い、扉を開け出ていった。


83 :1 ◆Vlj2yBiNCk :2006/03/22(水) 19:08:19.89 ID:E5cjh78o0
いったい何だったんだろうか?
しばらく経てば荒巻か「何でもなかった」と言って帰ってくるだろう。
そう思い俺は楽な姿勢をとった。
―その刹那


84 :1 ◆Vlj2yBiNCk :2006/03/22(水) 19:11:56.94 ID:E5cjh78o0
( ,' 3 ) ぐわぁぁぁー
(;゚∀゚) ・・・・・!?
・・・・ッ!?
荒巻の声だ!
一体何があったんだ!?
荒巻ならどんな敵でも容易く倒せると思っていたのに!?
俺は声があった方に向かって走った。
声があったところにいくと、そこには荒巻と謎の化け物がいた。
化け物は、一見人の体型をしているが背が低く右手に大きな爪のような物を生やしている。
荒巻は銃で牽制しながら俺のところまで来た。
(;゚∀゚) あ、荒巻!な、何なんだ!?
荒巻は見たところ右腹に大きな傷がみえた。
右腹に大怪我をしているため荒巻は苦しそうに言った。
( ,' 3 ) お、俺が知るか!・・・そ、それより・・・
(;゚∀゚) お前は喋るな!傷が広がる!
( ,' 3 ) お前から聞いてきたのに・・・
荒巻は苦笑しながらアサルトライフルで化け物をうち続けた。


86 :1 ◆Vlj2yBiNCk :2006/03/22(水) 19:14:12.29 ID:E5cjh78o0
( ゚∀゚)( ,' 3 )うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!
しかし幾ら撃ったところで化け物はいっこうに倒れない。
( ,' 3 ) ・・・クソ!死なない・・・
化け物は俺達のところにゆっくりとそれでいて確実に歩いてくる。
(;゚∀゚) クソ!らちがあかない!荒巻!ここは一端引くぞ!
化け物への焦りと荒巻の傷の心配から俺は引くことを決意した。
( ,' 3 ) ・・・・・あぁ・・・ジョルジュさっさと逃げろ!
(;゚∀゚) は?、だからお前も・・・
( ,' 3 ) ・・・・・俺はダメだ・・・思ったより傷が深い・・・逃げても足手まといなだけだ・・・
(;゚∀゚) 何を馬鹿なことを!お前は大丈夫だ。死なない!
( ,' 3 ) 気休めはよせ。自分の事は自分が良くわかる。俺はもうダメだ!お前だけでも逃げてくれ!
(;゚∀゚) し、しかし・・・
( ,' 3 ) 逃げろと言ってることが分からないのか?こういっている内にも奴は来ている。俺が時間を稼ぐからはやく逃げろ!
(;゚∀゚) ・・・・・・
( ,' 3 ) 逃げろー!!!


88 :1 ◆Vlj2yBiNCk :2006/03/22(水) 19:16:38.17 ID:E5cjh78o0
荒巻の大声に俺は意を決して言った。
(;゚∀゚) ・・・ダメだ。俺は逃げない。死ぬときは一緒だ!
俺は大声で言い、アサルトライフルを化け物の顔に向けた。
(;゚∀゚) 体がダメなら顔だ!
(;゚∀゚) うおぉぉぉぉぉぉぉおをををををおを!!!!
体は聞かないが顔には効いたらしく化け物は一端倒れもがいている。
( ,' 3 ) ジョルジュ・・・お前・・・
(;゚∀゚) 俺は逃げない。お前を置いて逃げることは出来ないよ。
( ,' 3 ) ・・・・・バカヤロウ・・・
そう言った荒巻の目には少し雫がたまっていた。
(;゚∀゚) ・・・ハハ・・・それより今の内に逃げるぞ!
化け物が倒れている内に俺達は逃げだし、廃屋へとに戻った。
(;゚∀゚) ・・・・・あの化け物はいったい何だったんだろうな?
血止めをした後、俺は呟いた。
( ,' 3 ) ・・・・・・
俺が呟いても荒巻は返事をせずにただ黙っている。
(;゚∀゚) ・・・荒巻?
俺は少し不安な顔をして荒巻を見た。
・・・そこにはいつもと変わらない荒巻の顔があった。


91 :1 ◆Vlj2yBiNCk :2006/03/22(水) 19:18:43.47 ID:E5cjh78o0
(;゚∀゚) ・・・どうしたんだ?
( ,' 3 ) ・・・お前が逃げないでくれて正直、嬉しいような悲しいような気がするよ。
(;゚∀゚) ・・・何を急に・・・?
俺が聞くと荒巻は何も言わずに俺の鳩尾に拳を入れた。
(;゚∀゚) ・・・っな・・・
不意打ちを食らって倒れる俺。意識がなくなり始めている中、辛うじて荒巻の声が少し聞こえてくる。

92 :1 ◆Vlj2yBiNCk :2006/03/22(水) 19:20:01.14 ID:E5cjh78o0
( ,' 3 ) すまない・・・俺は自分の最後をお前に見せるのは嫌なんだ・・・
( ,' 3 ) ・・・・・俺は既にウィルス感染しているようだ・・・先ほどの化け物の攻撃でね・・・
( ,' 3 ) ・・・・・既に俺はウィルスに犯され始めている。意識がなくなりそうだ。もの凄くきついんだ・・・
( ,' 3 ) ・・・・・俺はゾンビにだけはなりたくない。だからさっきあの化け物と心中しようと思った。お前を逃がしてね。
( ,' 3 ) だがお前は逃げずに戦ってくれた。・・・俺は嬉しかったよ。最後にお前と一緒にいられてな。
( ,' 3 ) ・・・・・遺書も書き終わった。・・・・・もう言うことはない。今まで有り難うよ!
荒巻はそう言い残し銃を放った・・・・・
そして薄れゆく意識の中で俺はその瞬間を見てしまった・・・


93 :1 ◆Vlj2yBiNCk :2006/03/22(水) 19:21:31.91 ID:E5cjh78o0

(#゚∀゚) クソ−−−!!!
俺は吠えた。
荒巻を助けられなかった。
あの時俺が荒巻と一緒に行けば荒巻は死ぬことは無かったんだ!
そう思うと余計自分に腹が立った。
(#゚∀゚) クソクソクソ!!!
荒巻はどうしてあんな事をしたのは全て遺書に書いてあった。
荒巻は逃げなかった事を喜んでくれたのは嬉しかったが結果は同じだ。
俺は荒巻を助けられなかった。


95 :1 ◆Vlj2yBiNCk :2006/03/22(水) 19:23:19.63 ID:E5cjh78o0
(#゚∀゚) クソクソクソクソクソ!!!
・・・このまま荒巻の後を追うように死んでもよかったが、先ほどショボンに言ったことが頭に残り、どうしても死にきれなかった。
何よりもココで自殺しては荒巻に会わせる顔がない。
・・・・・生きる!生きて荒巻の仇をとってやる!
俺はそう心に刻み、このまま生存者の救出をする事を決めた。それが荒巻の遺書に書いてあったことであり、任務からだ。
悲しんでいてもしょうがない。荒巻のために俺は走ることにした。
例えその道が地獄への道でもあっても俺は走る!
走ってやる!


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